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更新日 2019.5.10

喀痰吸引等研修の資格取得方法と費用やメリットについて

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喀痰吸引等研修は、介護職員でもたんの吸引と経管栄養ができるようになる研修です。

研修は第1号、第2号、第3号と分かれていて、それぞれ実施可能な行為と対象者が違います。

研修を修了することにより、上記業務を行える資格を持つことができます。

実際の実施の際には医師の指示と看護師との連携が必要になりますが、従来の介護士が行う仕事内容と異なり医療行為をできるようになるのは大きなメリットです。

給与の面でも優遇されていることも多く、資格が無い介護士よりも高待遇で採用されることも少なくありません。

現場で対応できることが増えるだけではなく、研修を通して知識を学ぶことができるので介護士として更なるステップアップに繋がります。

喀痰吸引等研修とは

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喀痰吸引等研修を受けると医療行為であるたんの吸引と経管栄養が実施可能です。

ただ、研修は3つに分かれていて受ける研修によって実施可能な行為や対象者が違います。

第1号、第2号研修は不特定多数の利用者が対象者です。

第2号は喀痰吸引(口腔内・鼻腔内)、経管栄養(胃ろう・腸ろう)が可能ですが、第1号はそれにプラスして気管カニューレ内部への喀痰吸引、経鼻への経管栄養が可能です。

第3号は実施できる行為は第1号と同じなのですが、対象者が特定された対象者のみになっています。

筋萎縮性側策硬化症(ALS)、ALSに類似する神経・筋疾患

行為頚髄損傷

遷延性意識障害

重症心身障がいの療養患者や障がい者

喀痰吸引等研修を持っている場合は資格手当という形でプラスになる場合があります。

但し手当がつくかどうかは会社によって異なるので、自身の勤務先ではどうなのか確認しておいた方が良いでしょう。

就職前であれば、求人票や面接時に確認することも必要です。

手当てで増える金額ですが、どの研修を受けたかでも変わり大体3000~5000円辺りが多く見られます。

喀痰吸引等研修を受講する為には就業先が「登録喀痰吸引等事業者(登録特定行為事業者)」に登録を済ませいているか、その予定があることが条件です。

それに付随して登録研修機関によっては、介護福祉士を持っていることが条件だったり業務経験が一定年数以上の介護士といった条件がある場合もあります。

その為、研修を受ける為には就業先に条件を満たしているか確認することが必要になります。

POINT

✔研修の種類は第1号、第2号、第3号の全部で3つに分かれている

✔給料は資格手当を付けてくれる会社であればアップする

✔受講の為に就業先が登録喀痰吸引等事業者に登録している必要がある

喀痰吸引等研修の資格取得方法とメリット

資格を取得する為には都道府県ごとに決められた、登録研修機関が開催する研修を受ける必要があります。

研修を受ける為には喀痰吸引等を行う必要がある施設か事業所に所属していることが条件です。

受講する研修機関によってはそこから更に条件が足されていることもあるので、募集要項の確認と就業先への確認を申し込みの前にするようにしておきましょう。

研修は基本研修と実地研修に分かれていて、全て終了することで喀痰吸引等ができるようになる「認定特定行為業務従事者」の認定を受けることができます。

喀痰吸引等研修を受講する一番のメリットは、自力でたんを出すことができない方に対して介護職員でも対応できるようになることです。

看護師が即時対応できない場面でも介護士だけで対応できるようになるのは、現場にとって大きなメリットになるでしょう。

受講中は現場で使われる機材を使用した演習や実地研修もあるので、即戦力になる技術を身に付けることもできます。

POINT

✔研修を終えることで「認定特定行為業務従事者」の認定を受けることができる

✔受講の条件は登録研修機関によって異なるので事前に確認が必要

✔受講中に実地訓練があるので、即戦力になれる技術を習得可能

気になる!喀痰吸引等研修の資格取得までの費用について

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喀痰吸引等研修の費用はどの研修を受けるか、研修先をどこにするかで大きく変化します。

研修機関は都道府県ごとに多数登録されていてその中から選んで研修を受けることになります。

下記にその中の一部の研修先と費用を表にしたので参考にしてみて下さい。

一般的には第1号の料金が一番高く、その次に第2号、第3号と続きます。

特に第3号は基本研修の時間が短い上に演習と抗議が統一されているので、第1,2号と比べてかなり安い価格になっています。

また、実地研修をどうするかによっても値段は大きく変わります。

実地研修を自分の勤めている施設で行える場合、実地研修費用が免除されることが多いです。

自分の勤めている施設で研修が行えない場合は実地研修先を探す手間と、実地研修費用がかかります。

研修先によっては第2号に必要な行為のみしか受け付けていない場所もあるので注意しましょう。

勤務している施設で研修が行われていなければ、実地研修を含んでいる研修先を選ぶのが一番確実ではないでしょうか。

また研修費用とは別に都道府県によっては、合格した際の認定証の交付手数料などの雑費がかかる場合もあります。

研修先 第1号 第2号 第3号
三幸福祉カレッジ(実地研修含む) 215,000円 168,000円 59,297円
ほっと俱楽部(実地研修紹介有り)*紹介先は第2号研修に必要な3行為のみ 148,000円 148,000円 無し
ほっと倶楽部(実地研修先無し) 98,000円 98,000円 無し
POINT

✔自分の施設で実地研修ができれば費用を大きく抑えられる

✔費用は第1号、第2号、第3号の順に高額になる

✔都道府県によっては交付手数料がかかる

喀痰吸引等研修の研修内容

第1号、第2号は50時間の講義と演習からなる基本研修を受ける必要があります。

講義は喀痰吸引の理論から、医療や感染についての勉強など医学知識を学べます。

演習では口腔内への喀痰吸引や胃ろうへの経管栄養などを専用の機材を利用して学ぶことが可能です。

基本研修終了後は現場で実際の利用者相手に、実地研修を行っていくことになります。

項目ごとに最低実施回数が決まっている為、しっかりと技術を磨くことができるのではないでしょうか。

第3号の基本演習は講義と演習の区別が無く、まとめて9時間の研修時間になっています。

重度障がい者の地域生活等に関する講義

喀痰が必要な方の支援に関する講義

緊急時の対応、危険防止に関する講義の3項目しかありません。

3項目と喀痰吸引等に関する演習を1時間行うことで基本研修は終了となっています。

講義数が少ないので、喀痰吸引等研修の中では最も安価で短時間で取得可能です。

しかし、その分できる行為に関しても大きく制限が付くので自分が何の為に研修を受けるのかはっきりさせるのが大切でしょう。

POINT

✔第1号,第2号は50時間の講義と演習で基本研修となる

✔第3号は講義と演習をまとめて9時間で基本研修になっている

✔第3号は短時間かつ安価で取得できるが、対象者に大きく制限がかかる

知っておきたい!喀痰吸引等研修の仕事のやりがいや魅力について

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喀痰吸引等研修を取得することの魅力はやはり、医療的ケアを行えるようになるところでしょう。

利用者が苦しんでいるときに指をくわえて見ているだけしかできなかったのが、自ら即時対応できるようになるのは非常に魅力的だと言えるでしょう。

責任感の強い介護士によっては、利用者が辛い思いをしているのに自分は何もできないのかと自分を追い詰めてしまう人もいるかもしれません。

そういった利用者のことを心から心配し命に関して強い責任を感じている方にとっては介護士としての役割だけではなく、一部分ではありますが医療の観点からもケアが可能になるというのは大きなメリットです。

また介護士としてスキルアップに悩んでいる方も、講義の中で医療的観点を学ぶことができるので新たな発見ができる大きなチャンスにもなるのではないでしょうか。

POINT

✔介護士でも医療的ケアを行えるようになるので業務の幅が広がる

✔講義の中で医学の知識を学ぶことができる

✔吸引が必要な方に直接ケアができるので、精神的負担が減る

喀痰吸引等研修の仕事体験談

今までたん吸引が必要な利用者様に対して何もできなかったのが、私たち介護士の方で対処できるようになったのが凄く嬉しいです。

吸引が終わった後に、利用者様から「ありがとう。」といわれると喀痰吸引等研修を受けて本当によかったなと感じます。

吸引をしている間は少し医療ケアなので怖い気持ちもありますが、これからも継続して行きたいと思いました。

まとめ

喀痰吸引等研修は第1号、第2号、第3号と分かれていてそれぞれ対象者と実施可能な行為が異なります。

第1号を取得すれば介護士ができる吸引、経管栄養の行為は全て可能になります。

ただ費用の問題もあるので、現状どの研修が自分にとって一番必要なのか考えておくことが大切ですね。

第2号を取得しておけば、第1号を研修を受けるときにいくつかの科目が免除になるので決して無駄にはなりません。

取得の際は研修先によって費用や設備は異なるので、事前に資料請求などで確認しておくことが大切です。