アートセラピーとは?絵画療法士の資格取得から絵画療法の効果まで紹介!
人生100歳といわれるほど、長生きをする時代になってきました。
そんな長生きする時代だからこそさまざまなことが起こります。
そして介護というのは、する側される側の両方の立場になる可能性は以前よりも高くなっているといわれています。
その中でも認知症については、予防から対策や治療までさまざまなことに関心が持たれているひとつです。
今回は、認知症の治療として注目される絵画療法と呼ばれる心理療法について紹介します。
心理療法には、さまざまなものがあり医師やセラピストなどが、患者さんにあったもの、症状にあったものを選び対応しています。
その中のひとつに、絵画療法があります。
絵画療法とは、絵画・彫刻・粘土細工・陶芸・俳句・歌・写真・ダンスなど自分の好きなものを通して表現するものです。
言葉では難しい心理状態や脳の中にある願望・幻想などをこういった芸術に触れながら、不安の解消、感情の解放をすることを目的としています。
このように五感に触れるようなものに取組むので、絵画療法は芸術療法やアートセラピーとも呼ばれています。
この芸術療法は、作品の完成が目的ではなく、制作段階のプロセスを大切にしています。
例えば、絵や粘土細工を作るとき、対象のものに触れることで形や質感を確かめたり、香りを嗅ぐということは、五感を刺激して脳にも刺激を与えることになるのです。
そして、対象になるものについてのエピソードなど思い出したり話をしたりすることが芸術療法のを高めることにもつながります。
関心のある分野のものを選び、自分のペースで作業することが重要です。
完成した作品を周囲が評価してあげることで、本人に自信をつけてもらうことができればより効果的な芸術療法となります。
✔︎絵画・彫刻・粘土細工・陶芸・俳句・歌・写真・ダンスなどを通して表現
✔︎言葉では難しい心理状態などを芸術に触れながら、不安の解消、感情の解放が目的
✔︎周囲が評価してあげることで本人に自信をつけてもらうことができればより効果的
絵画療法は、絵画や粘土細工などの自分が好きな創作活動を行うことによって、脳を活性化をさせることを目的とした非薬物療法のひとつです。
創作した作品を評価や振り返ることで、自己表現や自信を身に付けることができ、認知症の症状改善などの効果を期待するものです。
アートセラピーや芸術療法とも呼ばれる絵画療法ですが、作成作業を行うことによる刺激だけではなく、「見る」・「触る」・「嗅ぐ」・「味わう」などの五感を通じて、より多くの刺激を脳に与えて活性化することを期待するものです
このアートセラピーは、作品を創造すること、作品を鑑賞すること、作品作成のプロセスを振り返ることで、自己表現について周囲の人と会話をする機会を設けることも目的としています。
本人の自己表現に至った思い出などを、家族とコミュニケーションをとることは脳の活性化に有効であるとともに、家族とのコミュニケーションの機会を増やすことは介護する側の家族にとっても有益となることが多く、注目されています。
さまざまなことから五感を刺激することで、脳の活性化につながることが絵画療法の最大の特徴ともいえます。
自信を失くしてしまうことなどによって消極的な心理状態となり、何もせずに自分の殻に閉じこもってしまいがちですが、周囲の人のサポートがあれば再び生き生きとした生活が送れます。
脳の活性化は、積極的に活動をおこなうためには必要なことなのです。
体内時計の乱れから昼夜逆転の生活になってしまうこともありますが、そんな場合にも昼間の活動量を創作作業をおこなうことで増やし、覚醒時間を確保することで改善することも可能となります。
絵画や彫刻、歌やダンスなど、今までの人生で経験していたことや興味のあったことに触れると、それにまつわる思い出やエピソードを言葉にする機会が生まれます。
これにより思い出などを共有している家族とは会話をすることも増え、次第にコミュニケーションをとれるようになってくるという効果も期待できます。
家族とは日常を共にするので、このような取り組みによってコミュニケーションが取れるようになることは、本人にも家族にもメリットがあることであります。
家族とのコミュニケーションが増えてくると、過去の経験や思い出を振り返りやすくなります。
回想法は、このような人生を振り返り過去の懐かしい思い出を語ったり、周囲の人に話をしたりすることで、脳を刺激して心理状態の不安定さを抑える効果も期待ができます。
アートセラピーで作った作品を一緒に見て、さまざまな会話をすることを心がけるとより効果があります。
認知症では、記憶障害が進んでいる場合がありますが、古い記憶は残っていることが多く、回想法はこの特徴を活かした方法であるとも言えます。
✔︎五感を刺激することで、脳の活性化につながることが絵画療法の最大の特徴
✔︎コミュニケーションが取れるようになることは、本人にも家族にもメリット
✔︎回想法は、古い記憶は残っていることが多いという特徴を活かした方法
アートセラピーの魅力は何と言っても自宅でもできるという気軽さと簡単に楽しむことができるということです。
わざわざ出かけなくてはいけないとかグループでしなくてはいけないなどといった制約がないのも魅力のひとつとなっています。
しかしその反面、本人との距離が近い、本人への期待が大きい家族だからこそ意識しなければならない注意点もあります。
必要に応じて専門家の助けも借りながら、行いましょう。
どのような目的・趣旨でアートセラピーに取り組むのかということを明確にすることが大切です。
絵画や歌など、人生の中で経験または興味の持っていたことをするという取り組みやすさや家族の負担の少なさがこのアートセラピーの魅力です。
またダンスや俳句などその分野が幅広いこと、子供や孫などを含めた家族で一緒に楽しめるということも注目され、積極的に取り入れられつつある理由ではないでしょうか。
先ほども触れましたが、難しい技術や知識を必要としないので、年齢や性別問わず誰でも楽しめることがアートセラピーの魅力。
スポーツとも違い、男女の差なく取り組めることが施設などの取り入れやすさにもなっています。
認知症の方によっては、食べ物でないものを食べようとしてしまうことがあります。
そのような方が絵画療法を取り入れるときは、誤食の危険性に注意しなくてはなりません。
絵画で使用する絵具類や粘土細工では粘土など、間違って口に入れ飲み込んでしまうことを考慮が必要で、取り組むものを変更したり体調などを見ながら作業すべきかどうかの判断が必要となります。
アートセラピーは、上手に制作する必要はありませんし、無理強いして取り組ませるものでもありません。
本人のペースで達成感を得られるための方法として取り組めばいいという周囲の認識も必要となります。
※集中力が途切れても無理に引き留めたりしない
楽しいという思いを感じなくてかまいませんが、無理にさせてしまうことで嫌なものという認識をさせてしまわないように注意しなければいけません。
✔︎年齢や性別問わず誰でも楽しめることがアートセラピーの魅力
✔︎使用する絵具類や粘土など、間違って口に入れ飲み込んでしまうことを考慮が必要
✔︎集中力が途切れても無理に引き留めたりしないことが大切
出典:かいご畑
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アートセラピーや芸術療法とも呼ばれる絵画療法は、家族とのコミュニケーションが増えるという大きなメリットがあります。
創作作業の中で、五感を刺激し脳が活性化されることで不安定になりがちな認知症の人の心理状況が安定し、作品を制作・完成させる喜びを味わうことは、再び自信の持てる日常生活を取り戻すことに結び付きます。
このようなメリットの多い取り組みを周囲の人と一緒に取り組むことができれば、絵画療法をもっと広げることも可能です。
またこれをきっかけに介護業界に興味を持った人には、ぜひかいご畑を利用して、絵画療法を広める活動をしてもらえれば幸いです。
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