認知症介助士ってどんな仕事?仕事内容・資格・給料・メリット紹介!
日本は高齢化に伴い65歳以上の前期高齢者、75歳以降の後期高齢者の数は年々増加傾向にあります。
高齢者の数が増えたことで顕著となってきた疾患が認知症です。
現在認知症患者数は2025年までに、700万人を超えると言われています。
認知症患者の増加する中で、いま注目されている資格が「認知症介助士」です。
今回は認知症介助士の仕事内容や給料、資格の取得方法、資格を取得するメリットなどについて紹介します。
はじめに認知症介助士 はどのような資格なのか、概要を見ていきましょう。
具体的には認知症の症状や支援方法を正しく理解し、認知症の人のサポートを担います。
増加する認知症の人が地域社会で生活しやすくするために、「公益財団法人 日本ケアフィット教育機構」が2014年に認定を始めました。
高齢者福祉の職場だけでなく家庭や地域社会など、さまざまな場面において認知症の人たちをサポートできるのが大きな特徴です。
✔︎認知症の症状や支援方法を理解し、認知症患者のサポートを担う
✔︎2014年に公益財団法人 ケアフィット教育機構が認定を開始した
✔︎職場や家庭、地域社会など、さまざまな場面で認知症の患者をサポートすることができる
期待される主な仕事内容は次の通りです。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設などの介護保険施設や、デイサービスセンターなどの事業所などで介護職として働くことが期待されます。
これらの施設には認知症を患っている高齢者がサービスを利用しているので、認知症に関する知識や技術をダイレクトに生かすことができるでしょう。
帰り道が分からなくなってしまった人や財布を持たずに買い物に来てしまった人、会計をしないで商品を食べてしまった人など、地域のさまざまな場所において認知症の人と接する機会はたくさんあります。
銀行やスーパー、コンビニなどで認知症の人で出会った際に、正しい方法でサポートをすることが期待されています。
祖父母や両親、配偶者などの家族が認知症になってしまった時に、学んだ認知症の知識や技術を用いながら適切な対応ができるようになります。
また認知症の支援方法だけでなく予防知識も持っているので、家族や自分自身が認知症にならないような取り組みをすることも可能です。
✔︎介護保険施設や事業所などで、介護職として認知症の利用者のサポートをする
✔︎銀行やスーパーなどで、認知症の人に正しい方法でサポートをする
✔︎家族が認知症になった時に適切に対応し、また認知症にならないような取り組みを行う
給料はどのようになっているのでしょうか?
民間資格であること、また他の介護関係の資格と比べて難易度も低いことから、資格を取得したからと言って直接給料が上がるようなことはないと思って良いでしょう。
今後資格の認知度が高まったり取得者が増加したりすれば、待遇に変化が生まれるかもしれません。
しかし当面は給料とは関係なく、純粋に認知症に関する知識を深めるための資格と考えた方が良いですね。
✔︎資格取得で給料が上がるようなことはない
✔︎資格の認知度が高まったり取得者が増加したりすれば、待遇面に変化が生じる可能性はある
✔︎当面は純粋に認知症に関する知識を深めるための資格と考えた方が良い
認知症介助士の他に認知症ケア専門士という資格があります。
両資格の違いについて見ていきましょう。
認知症ケア専門士は受験に認知症ケアの実務経験が3年以上必要なこと、資格取得後は5年ごとに更新をしなければいけません。
試験は1次試験と2次試験があり、合格率は40~60%とやや難しくなっています。
5年ごとに更新するためには認知症に関わる講演会や学術集会などにこまめに参加をして、合計30単位を取得しておかなければいけません。
認知症介助士に受験資格はありません。
実務経験も不要なので、誰でも受験することができます。
試験は日本ケアフィット共育機構とユーキャンで実施しており、合格基準は両社で異なります。
認知症ケア専門士と比べると、これから認知症について学びたい人や家族の介護に知識を生かしたい人に適した資格と言えるでしょう。
✔︎認知症ケア専門士は受験に実務経験が必要で、また5年ごとに更新をしなければいけない
✔︎認知症介助士に受験資格は不要。
誰でも受験ができる
✔︎これから認知症について学びたい人は認知症介助士の資格が適している
資格取得方法は大きく、日本ケアフィット共育機構で試験を受ける場合とユーキャンで試験を受ける場合の2つがあります。
さらにセミナーを受けた後に試験を受ける方法と、セミナーを受けずに試験を受ける方法の2つがあります。
6時間のセミナーを受けた後に試験を受ける方法です。
講師が認知症に関わる講義や試験に出題されるポイントなどを説明してくれます。
ディスカッションやロールプレイなどを交えながらセミナーが進んでいくため、認知症に関する確かな知識を身につけることができます。
試験はマークシート方式で、30点満点中21点以上取得すれば合格です。
セミナーを受けずに試験だけを受ける方法です。
マークシート方式の他、パソコンを使って試験を受けることができます。
スマホやパソコンなどを使って通信教育を受けた後に、自宅でマークシート方式の試験を受ける方法です。
30点満点中24点以上取得すれば合格となります。
試験は6ヶ月の受講期間内で、1回だけ受験可能です。
✔︎資格は日本ケアフィット共育機構とユーキャンのどちらかで取得できる
✔︎日本ケアフィット共育機構はセミナー受講後に試験を受けるか、試験だけを受けるかの2つの方法がある
✔︎ユーキャンは通信教育を受けた後に自宅で試験を受ける
資格を取得することでのメリットについて見ていきましょう。
認知症に関する知識が身につくことで認知症の人の気持ちや行動の意味を理解し、正しい方法で関わることができるようになります。
介護施設で直接認知症の人のケアに携わったり、認知症の家族がいる場合は適切な方法でサポートしたりもできるようになるでしょう。
認知症の人が安心して日常生活を送るためには、認知症について正しい知識を持った人が1人でも多くいることが大切です。
資格取得により、認知症の人が暮らしやすい地域作りに貢献することができるようになります。
✔︎認知症の知識が身につき、正しい方法で関われるようになる
✔︎直接認知症の人のケアの他、認知症の家族にも適切な方法でサポートができるようになる
✔︎認知症の理解者が地域に増えることで、認知症の人が暮らしやすい地域作りに貢献できる
認知症介助士は2014年に誕生した資格で、認知症に関する知識を身につけて正しい方法でサポートする役割を担っています。
資格を取得するためには筆記試験に合格しなければいけません。
受験資格は無いので、誰でも受けることが可能です。
資格を取得すると介護施設で直接認知症の人のケアに携わったり、認知症の家族がいる場合は適切な方法でサポートをしたりできるようになります。
また認知症への理解者が地域に増えることで、認知症の人や家族が生活しやすい地域作りに貢献できるのも大きな魅力の一つです。
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