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更新日 2019.8.13

デイサービスとは?サービス内容や費用、デイケアとの違いについて

介護生活が始まった高齢者の多くが利用する介護保険サービスとして、「デイサービス(通所介護)」があげられます。

日中の間、街中にある福祉施設に高齢者が集まっている姿を見かけたことがある方は多いでしょう。

今回は、そんなデイサービスの気になる費用や料金、具体的なサービス内容、混同されやすいデイケアとの違いについて紹介していきます。

これからデイサービスの利用を検討されている高齢の方やご家族の方の参考になれば幸いです。

デイサービスとは

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みなさんの中には、デイサービスに対して「日中に高齢者が足を運ぶ場所!」「体を動かす場所?」といった漠然としたイメージがあるかもしれません。

デイサービスとは、日帰りでデイサービスセンターや福祉施設に日帰りで通い、食事、入浴、レクリエーションなどのサービスを受けられる制度のことです。

自宅で介護生活を送っている高齢者の利用率が高いのが特徴です。

介護生活を送っているということは、立ちにくい、歩きにくい、食べにくいなど、生活の中でなにかしらの不便を感じており、その結果家から外出する意欲が低下しがちになります。

外出が減れば身体機能はさらに衰え、社会との接点も減っていきます。

自宅で毎日介護をする家族も、肉体的・精神的な負担を抱えやすいです。

そういった高齢者の社会的な孤立感の解消、心身機能の維持、介護をする家族の負担軽減などを目的としているのがデイサービスなのです。

POINT

✔デイサービスとは、日帰りで施設に通いさまざまなサービスを受けられる制度

✔高齢者の社会的な孤立感の解消、心身機能の維持、家族の負担軽減などが目的

✔自宅で介護生活を送っている高齢者の利用率が高い

デイサービスのサービス内容について

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各デイサービスセンターや福祉施設によって特色はありますが、デイサービスの基本的なサービス内容は、大きく変わりません

朝にデイサービスへ到着してから夕方に自宅へ帰るまでの基本的な一連の流れを紹介しましょう。

1.デイサービスへ送迎

デイサービス利用の当日の朝8時~9時頃になると、利用者の自宅に送迎車が迎えに来てくれます。

介護が必要な場合、高齢者が一人で歩いてデイサービスセンターまで歩くのは難しいですし、かといって家族がデイサービスの日が来るたびに送迎をするのは大きな負担となります。

しかし、デイサービスでは車による送迎が付いているので、家族が送り迎えを心配する必要はありません

リフト付きの車が主流となっているので、車椅子の方でも安心です。

2.バイタルチェック

デイサービスセンターに到着したら、その日の活動を始める前に血圧、脈拍、体温、体の痛みなどを含めたバイタルチェックが行われます。

このチェックを参考にその日の活動を調整したりします。

3.入浴

希望があれば、介護職の介助を受けながら入浴できます。

要介護の状態になると、自宅でシャワーや入浴が難しくなるケースも珍しくありません。

そういった方にとって、デイサービスでの入浴はひとつの癒やしともいえるでしょう。

4.機能訓練

日常生活を送る上で欠かせない体の動きの低下を予防したり、機能を向上させるために体操やストレッチをはじめとする運動などを行います。

5.昼食

デイサービスによって、利用者の病気などに配慮した病院食に近い食事を出すところもあれば、季節の食材にこだわった凝った食事を提供するところもあります。

どんな食事にしろ、自宅で介護生活を送る高齢者は一人で昼食を食べることも多いですから、複数人で食事を摂るのは良い刺激になります。

6.レクリエーション

デイサービスによって、レクリエーションの内容は大きく異なります。

ゲーム要素を盛り込んだ体を動かすゲームをしたり、囲碁や将棋、手芸など利用者の趣味などを優先したレクリエーションを実施するケースもあるのです。

7.おやつ

14時~15時、いわゆる世間でいう「おやつの時間」にはデイサービスでも同じようにおやつを食べることがあります。

単純に利用者に喜んでもらうだけでなく、食が細くなり3食の食事だけでは不足しがちな栄養を補うという意味も含まれています。

8.自宅へ到着

デイサービスでの一通りの活動が終わったら、送迎車に乗って自宅へ帰ります。

帰宅時間は16時~17時になるケースが多く、仕事をしている家族よりも一足早く帰宅するイメージです。

POINT

✔サービス内容には、食事、入浴、レクリエーション、機能訓練などがある

✔デイサービスの利用時間は、朝の9時から夕方の16時頃までになるケースが多い

✔高齢者が日中の大半を施設で過ごすので、日々介護をしている家族の負担が軽減される

デイサービスの対象者と利用方法

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在宅介護を受けている高齢者でデイサービスを利用している方は多いですが、「私もデイサービスを利用できるのか?どうすれば利用できるのだろう?」と疑問に思う方も多いでしょう。

デイサービス利用の対象者について説明する前に、介護保険制度の法改正について簡単に説明しましょう。

介護保険サービスには要介護1~5の方が利用できるサービスの「介護給付」と、要支援1~2の方が利用できるサービスの「予防給付」があります。

以前は介護給付、予防給付、どちらにもデイサービスが組み込まれていたため、要支援1~2、要介護1~5、つまり介護認定を受けたすべての人が介護保険サービスの中のデイサービスという制度を利用できていました

しかし、2015年の介護保険制度の改正によって、自治体が運営する「総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)」が創設され、それまで予防給付の中に組み込まれていたデイサービスをはじめとするいくつかの介護予防サービスが総合事業へ移されたのです。

上述した経緯を元に、現在のデイサービスの対象者について説明します。

・要介護1~5の場合

介護認定を申請して要介護1~5の認定を受けている高齢者の場合、従来の介護給付の中にあるデイサービスの制度を利用できます

・要支援1~2、基本チェックリストの該当者

要支援1~2の方は、以前は予防給付の中にあるデイサービスという制度を利用できていました。

しかし、介護保険制度の改正によって予防給付としてのデイサービスの制度は、総合事業へと移行されました。

つまり、現在は要支援1~2の認定を受けている方は、総合事業が運営するデイサービスを利用することになります。

また、総合事業の創設に伴い、介護予防が必要な高齢者を早い段階で発見するための質問紙である「基本チェックリスト」が作成されました。

制度改正前は要支援1~2、要介護1~5の認定を受けた方しかデイサービスを利用できませんでしたが、現在は「要支援、要介護には該当しないが、基本チェックリストには該当する」という比較的元気な方もデイサービスの利用対象者となりました。

対象者の話を簡単にまとめてみると、次のようになります。

・要介護1~5の方→介護給付のデイサービスを利用

・要支援1~2の方、基本チェックリストに該当する方→総合事業のデイサービスを利用"

介護給付によるデイサービスは、国が管理する介護保険内で行われるサービスであり、総合事業のデイサービスは自治体レベルで管理されるサービスといった違いがあります。

しかし、介護給付のデイサービスも総合事業のデイサービスも具体的なサービス内容については極端に大きな違いはありません

実際にデイサービスを利用する場合は、「要支援1~2」「基本チェックリスト該当」「要介護1~5」のいずれかに該当する必要があります。

具体的なデイサービス利用までの流れは、以下のようになります。

1.市区町村の介護保険課などの相談窓口、または地域包括支援センターで要介護認定、デイサービスの利用について相談

2.心身の状態に応じて、基本チェックリストでの確認、要介護認定の申請をする〈基本チェックリスト該当、もしくは要支援1~2と認定された場合〉

3.地域包括支援センターのケアマネジャーに相談し、デイサービスの絞り込み、見学と検討

4.希望のデイサービスが見つかったら、ケアマネジャーがケアプランを作成し、デイサービスの利用開始

〈要介護1~5と認定された場合〉

5.居宅介護支援事業者のケアマネジャーに相談し、デイサービスの絞り込み、見学と検討

6.希望のデイサービスが見つかったら、ケアマネジャーがケアプランを作成し、デイサービスの利用開始

「基本チェックリスト該当、要支援1~2に認定された場合」と「要介護1~5に認定された場合」では、利用するケアマネジャーが若干異なります。

しかし、デイサービス利用に必要なケアプランの作成などの手続きは、地域包括支援センターやケアマネジャーがしてくれるので、利用者側は「相談→デイサービスの選定や見学、決定→契約後サービスの利用開始」という流れさえ把握しておけば問題ありません。

POINT

✔基本チェックリスト該当者、要支援1~2の方は総合事業のデイサービス、要介護1~5の方は介護給付のデイサービスの利用対象者となる

✔総合事業のデイサービス、介護給付のデイサービスは、サービス内容自体には大きな差はない

✔デイサービスを利用する第一歩は、介護認定を受ける、もしくは基本チェックリストの該当者になること

デイサービスの費用・料金について

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デイサービスを利用する場合の費用・料金について説明しましょう。

デイサービスは、「国が管理する介護給付によるデイサービス」「自治体が管理する総合事業によるデイサービス」の2種類があることはすでにお伝えしてきました。

介護給付によるデイサービスは、国が管理しているため全国一律の価格設定となっていますが、総合事業によるデイサービスは各自治体が主体となって運営しているため、各市町村によってデイサービスを利用した場合の価格を独自に設定できます。

価格を独自に設定できるということは、住んでいる地域によってデイサービスの利用料金に差が出るということですから、今回は要支援1~2、基本チェックリストに該当した方がデイサービスを利用した場合の費用については割愛いたします。

介護保険関係の費用の計算は少々複雑になっているので、総合事業のデイサービスの利用料金について知りたい場合は、市役所の介護保険課や地域包括支援センターに直接問い合わせたほうが確実な情報を得られるでしょう。

さまざまな種類がある介護保険サービスは、それぞれに単位数が設定されており、月にどれくらい単位を使ったかによって1ヶ月あたりの料金が変わってきます。

要介護1~5の方がデイサービスを利用した場合の単位数は、「利用時間」「事業所規模」「要介護度」の3つの要素で決まります。

以下のリンクを御覧ください。

参考 厚生労働省 2019年度介護報酬改定 介護報酬の見直し案

https://www.mhlw.go.jp/content/12601000/000478377.pdf

表の中にある事業所規模というのは、以下の3つに分類されています。

通常規模通所介護費…前年度の1月当たりの平均利用人員が750人以内

大規模型通所介護費(1)…前年度の1月当たりの平均利用人員が900人以内

大規模型通所介護費(2)…前年度の1月当たりの平均利用人員が900人以上

つまり、表を参考にすると要介護度1の方が通常規模の通所介護施設を8時間以上9時間未満利用した場合は、656単位という計算になるわけです。

介護保険では、基本的に1単位10円(地域によって変動)で計算されるため、1回あたり6560円の計算になります。

介護保険制度では所得などに応じて自己負担金は1~3割で済むようになっているため、自己負担が1割なら656円の利用料です。

さらに入浴や個別の機能訓練を希望する場合は、50単位加算といったように利用料は増加します。

また、デイサービスの昼食やおやつ代、おむつ代などは全額自己負担となり、1日で600~800円ほどかかる施設が目立ちます。

以上のことを踏まえると、デイサービスの1日の利用料は1400~2000円ほどとなることが多いでしょう。

POINT

✔デイサービスを利用した場合の単位数は、「利用時間」「事業所規模」「要介護度」によって変動する

✔介護保険制度によって基本の利用料は、1~3割の自己負担金で済むが、昼食代などは自己負担となる

✔デイサービスを利用した場合は、1日1400~2000円ほどの料金となるのが一般的

デイサービスとデイケアの違い

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デイサービスは、同じ介護保険サービスである「デイケア(通所リハビリテーション)」と混同されることが多いです。

確かにデイサービスとデイケアは、どちらも日帰りで施設に通うサービスです。

しかし、デイサービスは食事や入浴、機能訓練といった介護サービスを受けることが主な目的であるのに対して、デイケアは理学療法士や言語聴覚士といった専門家によるリハビリを受けることが主な目的となっています。

デイケアの場合もデイサービスのように食事などの一通りの介護を受けられますが、リハビリ以外の部分の介護サービスはある程度簡素化されています。

ちなみにデイサービスでも身体機能の向上を目的として「機能訓練」が行われることがありますが、機能訓練は介護スタッフの補助だけでもできる動作に限定されているため、デイケアによるリハビリのほうが高い効果を期待できるのです。

POINT

✔デイサービスの主目的は、介護サービスを受けること

✔デイケアの主目的はリハビリを受けること

✔デイサービスでも機能訓練を受けられるが、デイケアでは医師や理学療法士といった専門家の指導や設備により、より専門的なリハビリを受けられる

まとめ

介護認定を受けつつも自宅で生活を続ける場合は、家族と同居して介護をしてもらうケースも多いです。

そういった場合は、思うように体が動かないせいで外出が億劫になったり、他人と会話する機会が減っていきやすく、さらには毎日介護をする家族の負担も大きくなりがち。

デイサービスを利用すれば、自宅とは異なる場所で食事などの介護サービスを受けられるため、本人は新しい刺激を感じられ、介護をしている家族は日中に介護以外のことができる時間を手に入れられます。

2015年の介護保険制度の改正によって、デイサービス利用のための費用などは変わりましたが、要介護1~5の方だけでなく要支援1~2の方、さらに要支援1~2よりも症状が軽度でも「基本チェックリスト」に該当する方ならデイサービスを利用可能になりました。

デイサービスを利用するためには、基本チェックリスト、もしくは要介護認定を受けて、ケアマネジャーと相談して利用する施設を決めるだけなので、積極的に利用を検討してみましょう。