食事介助の基本|安全な姿勢と正しい声掛けの仕方について
自宅で介護をされている場合にも、大変な作業の一つとしてよく言われるのが食事介助ではないでしょうか?
そこで今回は食事介助の基本的な話から、介助時の正しい姿勢と声掛けの仕方をまとめました。
また、今後主流になってくるであろう宅配サービスでの食事介護についても記述したのでぜひご覧ください!
毎日の食事は生きるために不可欠なものですが、介護を要し自由に体が動かなくなってきた高齢者の方にとっては、一般の方よりも大切な意味を持つものとなります。
如何に食事を楽しめるかがクオリティオブライフにおいて重要な要素となると考えることもできるはず。
介護においてはどのように食事を楽しませてあげるかは、考えどころの一つと言えます。
朝昼晩の食事は要介護者にとっては楽しみなイベントで、特に入所、入院中の場合には心待ちにしている方も少なくないでしょう。
この毎日の食事は生活にリズムを作り、いろいろな変化をもたらしてくれます。
例えば規則正しく食事を摂ることで、睡眠と覚醒のリズムが整えられます。
朝ごはんをちゃんと食べるとエネルギッシュに一日を始めることができ、夕ごはんを食べて数時間経過すると、今度は眠くなってくるという具合です。
このように一日の生活にメリハリを付ける上では、食事は重要な働きをすると考えられています。
食事は要介護者に満足感を与え、気分を朗らかにする効果もあります。
また料理を話題にして会話が捗るケースも少なくはないでしょう。
要介護者の中には耳が遠くなったり、記憶力が低下するなどして、一般的な会話を楽しむ機会が少なくなってしまった方もおられます。
そのような場合の食事介助では特に、料理を楽しみながらゆっくりとコミュニケーションをはかってあげることで、暮らしの充実度を高めることも目指せるはずです。
精神的な楽しみの他にも、食事には色々な効果が期待されています。
食事介助の場面では咀嚼力の回復など、個人個人の介護計画に沿った取り組みは重要ですから、栄養の摂取以外にも多面的なアプローチが必要です。
人体機能の回復から社会復帰までを射程にするのが食事介助の一つの側面と言えます。
食べることはリハビリにも繋がるということですので、大変でもありますが工夫しがいがあるポイントともなるでしょう。
やはり食事に関しては栄養をつけて体力を改善することが、大きな目標となります。
要介護者の中にも食べ過ぎでダイエットが必要な場合もありますが、逆にうまく食事を摂れずに、低栄養状態のままで過ごしているという方もおられ、ケースバイケースで栄養面を考えることが重要です。
咀嚼力が弱っている時には、食べやすいメニューを重視して栄養面は軽視されてしまう場合もあります。
バランスの乱れや低栄養に気をつけてあげたいものです。
要介護者の中には噛む力が弱くなってしまった方が多く見当たります。
この点で噛む力というのは老化の予防の他に、脳へのいい刺激になったり健康維持にも大いに役立つということがわかってきました。
食事を介して咀嚼力を回復させてあげることも、食事介助では大切な目標の一つとなるでしょう。
噛む力が弱いと食が細くなったり、流動食に頼る場面も増えてきます。
しかし要介護者にとって充実度の高い食事を考えること、自身でしっかりと食べ物を噛み味わえるというのは重要なはず。
自身で噛む楽しみを取り戻してあげることは、生活の質の改善を目指す上で大きな意味を持つと考えられます。
自身の手で食べ物を摂取できる状態でしたら、食事介助では積極的にサポートせず、本人に任せるのも選択肢です。
料理を口に運ぶためには要介護者が自ら、フォークやスプーンを扱うことになりますが、これにもリハビリの面で効果が期待できます。
単に手を動かす訓練にもなりますが、実はそれだけではありません。
人間にとって手というのはとても大切な存在です。
中でも指先の神経は極めて鋭敏で、何かを触ったり掴んだりするために大量の信号を脳に送り込みます。
また自身が手を動かして作業するためにも脳の機能を駆使するわけです。
要介護者の機能回復を目指す上では、自身でものを食べるという動作が大いに役立つと考えられるでしょう。
食事介助では要介護者の食べるという動作を手助けしてあげるのが大きな目標です。
しかし状況によっては要介護者本人に積極的に買い物や調理に参加してもらい、自立した生活に向けた支援を行うケースもあります。
他者の手助けが必要になっても、回復の見込みがあれば最終的には、以前までのように自立した生活を送ることは必ずしも不可能ではありません。
前まで過ごしていた家で暮らしたい、というような希望を持っている要介護者も少なくはありませんから、食事介助の在り方を考えることで、以前の状態に復帰させてあげることも目標にすると良いでしょう。
焦らずにできるところからはじめ、計画を立てて少しずつ改善を目指していくと良いでしょう。
✔食べることで栄養バランスを整えられる
✔咀嚼することで脳へのいい影響につながる
✔手、特に指先は鋭敏なので動かすことも脳へプラスになる
人間が健康で豊かな生活を送るためには食事を欠かすことはできません。
特に高齢者にとっては、食事をおいしく食べるということは、日々の生活の中でも大きな喜びであり、寝たきりや認知賞などを予防するためにもしっかり噛むことは非常に重要なことです。
高齢者に食の喜びを感じてもらいながら食事介助をするためにも、高齢者の心身の特徴や、食べやすい食事の内容を考えることは、非常に重要となります。
人間は年齢を重ねるごとに、食べ物を噛む力や飲み込む力が弱くなる傾向にあります。
また消化吸収能力が低下したり、味覚も衰えることにより食欲がなくなってしまう人も多いでしょう。
高齢になると薬を飲む機会も多くなり、その薬の副作用やストレス、加齢などにより唾液が減少すると、食事がとりにくくなることもあります。
このようなことが原因で上手に食事が食べられなくなり栄養状態が悪くなると、骨量や筋肉量が低下し、さらには筋肉の低下なども起こるようになります。
そこから免疫力や体力、認知機能の低下による病気にもかかりやすくなり、骨折や寝たきりの状態になってしまう可能性も高まります。
しっかりと食べ物をかみくだいて食べることにより、脳や体が活性化されるので、寝たきりや認知症を予防することにもつながります。
しかし高齢になると歯が抜けてしまいよく噛めなくなったり、入歯が合わずに痛みを感じるなど口の中のトラブルを抱えるようになりがちです。
おいしく食事を楽しむためにも、口の中の健康を維持することは非常に重要です。
口の中のトラブルを予防するためにも定期的に歯科検診を受けたり、できる限りの口腔ケアを心掛けることが、食事介助にもつながります。
高齢者のその時の身体的な特徴をよく考えたうえで、食事の内容も考えていく必要があるでしょう。
一言で介護食といっても、調理の状態によりさまざまな種類があります。
まず一つ目が食べ物をミキサーにかけたうえで、とろとろの液体状にするものです。
このミキサー食は噛む必要もなく飲み込むだけであるため、消化器官への負担が軽減されることでしょう。
さらに素早く体に栄養を吸収できるというメリットがあり、栄養管理にも最適な方法です。
食べ物を噛むことができない人や嚥下障害がある人、寝たきりの人などにはおすすめの介護食と言えます。
重湯や具を取り除いたスープ、葛湯や果汁などの液状の食事を流動食と言います。
ミキサー食よりもさらに消化器官への負担を抑えられますが、反対にエネルギーや栄養素が少なくなってしまうのがデメリットです。
咀嚼嚥下力が落ちている人や、疾患により消化吸収力が弱っている人には向いているでしょう。
そして食材を柔らかくし細かく刻んでとろみをつけたものがとろみ食です。
ゼラチンでゼリー状にしたり、片栗粉や葛、市販のとろみ材でとろみをつけます。
のどごしがよいので、飲む力が弱くてもつるんと飲み込みやすくなります。
歯茎や舌で簡単につぶせる程度の柔らかさに調理した食事をソフト食と呼びます。
普通の食事よりも長く煮込んだり炊いたりするなど、噛まなくてもよい程度にまで柔らかくします。
歯がない人や入れ歯の人にはおすすめの食事と言えるでしょう。
食べ物を調理前に細かく刻むものを刻み食と呼びます。
野菜は煮込む前にある程度細かく刻みますが、肉や魚は調理した後に骨を取り除いて刻んだり、ペースト状にします。
飲み込む力はある程度あるけれども、入れ歯などによって噛みにくいという人にはおすすめです。
流動食やとろみ食と違い、高齢者にとって乾燥したものは非常に食べずらい物となります
高齢者は加齢の影響で唾液の分泌量が減少するため、水分をあまり含まないような食材は咀嚼もしずらく、かつ飲み込みずらい食事内容となってしまいます。
こういったものを誤って提供してしまったりすると、飲み込むことが出来ずに吐いてしまったりすることもあるので注意しましょう。
油っこい食べ物もあまり介護食としては向いていません。
たとえその場で食べきることが出来ても、胃粘液から腸までの消化機能が衰えているため、便秘や胃もたれを起こしてしまいます。
こうした食事を摂ることによる不調が原因で、食欲不振を招いてしまうケースなどもあるため、過度に油を使用した食事も避けるべきです。
介護食は高齢者の特徴を踏まえながら、本人の状態をしっかりと把握したうえで食事内容を考えることが重要です。
しかし現代の日本では仕事や育児を抱えながら介護をしている人も多く、食事介助にはある程度の時間がとられることもあり、本人に見合った食事を一から手作りするということはなかなか難しいことです。
そのようなときに便利に利用できるものが介護用食品です。
介護用食品を利用するメリットは、介護者や本人が食事を作る手間が省けるということや、常温で長期間保存ができること、食べやすさや栄養素、塩分などに考慮した食事を気楽に摂取できるということがあげられるでしょう。
また保存しておくことにより、災害などが発生した時にも安心です。
デメリットとしては器に移し替えたり、湯煎や電子レンジを利用するなどの手間がかかるということです。
そして費用が比較的高額になることもデメリットの一つと言えるでしょう。
介護食は噛む力や飲み込む力により内容が異なるので、食事をする利用者の租借や嚥下の状態にあっているかを確認することが食事介助を行ううえで非常に大切です。
また好みの味付けであるかどうかなど、介護者が試食をして試してみるのもおすすめです。
このような介護用食品を利用する場合には盛り付け方に工夫をしたり、具材をプラスするなど、おいしく楽しく食事をしてもらう工夫をすることも、食事介助の一つとなるでしょう。
✔年を重ねると咀嚼力が弱くなるため、口の中の健康維持は大切
✔とろみのある液状のものなどが食べやすい
✔利用者に合わせた食事を出すことが大切
まず、一言に食事と言っても食べる方によって食事の形がそれぞれ違います。
1つ目は主食です。
ご存知の通り御飯のことですが、普通の御飯、軟飯、粥、ミキサー粥、おにぎりなどに分けられます。
次に副食です。
普通食、一口大、刻み、ミキサー、ソフトなどに分けられます。
そして水分にも、普通のサラッとした水分、薄めのトロミの付いたもの、濃いめのトロミの付いたものなどに分かれます。
これらは何が違うかというと、食べるときの食感や飲み込みやすさに違いがあり、食べる人の咀嚼(噛む力)や嚥下(飲み込む力)、自歯や義歯の有無などによって変えられます。
例えば、大きくて噛みにくい肉を歯のない人が食べるのは難しいですよね?それを小さく刻むことによって、食べやすくしているのです。
水分のトロミの有無は、高齢者などの飲み込む力が弱まった人が水分を飲む時にむせることを防いだり、誤って肺に流れ込むことによる誤嚥性肺炎になるリスクを抑えています。
以上が食事形態です。
食事介助を行う人は頭に入れておく必要があるでしょう。
食物アレルギーがある人は、事前に情報を入手して、アレルギーの対象になる食材は提供されないようにしなければいけません。
間違って口にしてしまうと、人によってはアナフィラキシーショックを起こし、呼吸困難などで命を落とす危険性もあります。
食事を食べる人の目線でその人の気持ちになって介助をすることはとても大切です。
好き嫌いのある人もいますし、ゆっくり食べたいと思う人もいます。
そのような人に、無理やり食べ物をすすめても嫌がられるだけです。
嫌いな食べ物がある人には、好きなものと嫌いなものを交互に口に運ぶことで食べてくれることがあります。
それでも食べてくれないときは、他の料理を優先的に食べていただきます。
体力、体重が落ちがちな高齢者にとっては、少しでも食事を食べてもらうことが大切です。
嫌いなものを体力と気力をすり減らして食べるより、好きなものを多く食べることの方が良いのではと考えます。
ゆっくり食べたいと思う人に対しては、その人のペースに合わせた食事介助を行ってください。
食事を始める前に排泄を済ませてしまうことはとても大切です。
食事中にトイレに行くことは食事を中断しなければなりませんし、もし備え付けのトイレなどで排泄を行った場合、部屋にその匂いが残るなどして食欲の減退を招きます。
また、もし備え付けのトイレで排泄をし場合は食事を始める前に匂いの対策も済ませてしまったほうがよいでしょう。
このひと工夫をするだけで、より気持ちのいい食事の時間を過ごすことが出来ます。
口内で舌を動かすなどして唾液の分泌を促進することは非常に大切なことです。
食事を飲み込みやすくすることは言うまでもありませんが、味を感じやすくなったり、消化酵素としての機能により消化の助けにもなります。
また、唾液には口内の最近の繁殖を抑え、虫歯や病気の予防にもなるため、やっておいて損はないでしょう。
前文で食事形態について述べましたが、食事形態さえその人に合っていれば安全に食事が摂れるということではありません。
寝ぼけているような状態では誤って食べ物が詰まってしまう可能性があります。
ですから、安全に食事介助を行うためには、介助を行う対象の人が覚醒した状態であることが望ましいです。
座っている姿勢を正しく整えたり、声をかけることで覚醒されることが多いです。
それでも覚醒されない場合は、無理に食事を急いでとってもらうのではなく、少し時間を置いてから改めて食事介助を再開するのが良いでしょう。
施設やグループホームなどの複数の利用者を世話する所では、食事介助を必要とする利用者が多くいる所もある。
そうなると、職員1人に対して利用者2人や3人の食事介助を行っているような場面によく出くわしますが、本来食事介助は利用者1人に対して職員1人であることが望ましいです。
理由として、咀嚼や嚥下の様子をよく見ることができ、食事を口に入れるタイミングがわかりやすいこと、仮に喉に詰まらせるなどの事態になった時にすぐに気づくことができ、迅速な対応ができることなどが挙げられます。
食事介助は、利用者のどちらから行っても良いというわけではありません。
食べる人によって、どちらから介助された方が食べやすく安全かということがあります。
基本は食べる人の利き手側ですが、麻痺のある人であれば麻痺のない側からの食事介助が望ましいです。
麻痺でない方からの方が、声かけに対して意識が向きやすく、また食べこぼしも少なく食べることができます。
もちろん必ず全員がそうというわけではなく、食べる方によって食べやすく安全な食事の向きや方法がありますので、参考程度に止めておいてください。
テーブルと椅子で食事をする場合には前傾姿勢を保つために椅子にクッションを置いて挙げるといいです。
その際、肘とひざが90度くらいになるように椅子やテーブルを調整してください。
ベッドで食事をする場合にはリクライニングの角度を45~80度くらいに利用者の希望に合わせて保ちます。
膝は軽く曲げられるくらい、首を安定させるために首下あたりにクッションをおいてあげるとよいです。
最初の文で食事形態について触れましたが、ミキサーやソフトの食事だと、元の料理が何なのか目で見るだけではわからないことが多いです。
食事介助を必要とする状態の人でも、今から口にするものが何なのかわからないのは不安ですし、楽しみがないですよね?それを少しでも解消するために「これは〇〇ですよ」などと声をかけて食べていただくことで、楽しみを持って食事をとってもらうことができます。
また、声をかけることでその人に寄り添った介助ができますし、介助されている人の気持ちも潤います。
できれば、業務的な声かけだけでなく「美味しいですか?」とか「今日は沢山食べましょうね。」などと、食べる意欲を促すような声かけができるといいですね。
ここまで食事介助について述べてきましたが、何が正解で何が間違いだというものはありません。
食事を摂る人の数だけその人にあった食べ方があり、食事介助の方法があります。
大切なのは、その人たちが安全に楽しく美味しい食事が食べられるように支援しようとする私たちの姿勢です。
そのことを忘れないようにしたいものです。
✔食べ物が詰まってしまう可能性があるので、食べる人目線での介助を心がける
✔姿勢も前傾姿勢になるように、気にかけて食事の介助をする
✔声をかけることで利用者に寄り添った介護ができる
介護食の宅配サービスは栄養をしっかり考え、高齢者の健康に配慮した食事を自宅まで宅配してくれるサービスです。
中華料理の出前やピザなどのデリバリーとは異なるものです。
高齢の方の噛む力や飲み込む力を考えた介護食や栄養面に配慮したい方の健康食、食事の調整が必要な制限食などが用意されています。
様々なニーズに応えられるようになっていますので、最近では利用する方が増えています。
宅配サービスが向いているのは、介護を受けている高齢の方や食事制限のある方です。
介護を受けている高齢の方は固いものが噛みにくかったり飲み込みにくいことが多く、むせてしまうこともよくあります。
健康食以外にもやわらか食やとろみ食も用意されているため、食事が困難な高齢者の方でも食べやすいです。
一人で食事の用意をするのが大変な方や、食事介助の負担が大きいと感じる介護者にも宅配サービスが向いていると言えます。
また、食事制限があって栄養コントロールが必要な場合、細かい計算をしながら作るのはとても大変です。
そのような方にも宅配サービスは最適です。
介護食の宅配サービスは様々なニーズに応えられるようになっています。
お弁当タイプと、ご飯あり、なしを選べる惣菜タイプがあります。
常温か温められた状態で届く常温タイプと、冷蔵タイプ、調理後すぐに急速冷凍された状態で届く冷凍タイプ、常温保存できるレトルトタイプの中から選べます。
普通の食事ができる方には健康食があり、栄養バランスが取れていてカロリーや塩分に配慮された食事が届きます。
噛む力や飲み込む力が弱い方には、やわらかくしてとろみをつけたり、細かく刻んだ介護食もあります。
食事制限が必要な方でも味を強く感じることができ、飽きないよう工夫された食事が届きます。
食事介助に役立つ宅配サービスは、全国に事業展開している業者もあれば地元のお弁当屋さんが届けてくれるものもあります。
自治体やデイサービスによる宅配も行われています。
様々な選択肢がありますので自分に適したサービスを受けることができます。
いくつかの選択肢をよく比較して、じっくり検討することがとても大切です。
効率の良い選び方は、まず利用する目的を明確にします。
利用するメリットを考えてから、次は条件を考えます。
条件は、例えばカロリーコントロールをしたい、ムース食が良い、一ヶ月の予算といったものです。
利用するメリットと条件をまとめたら、自分の住んでいる地域で利用可能な宅配サービスを検索します。
検索した中から、自分の考えるメリットや条件に合っている食事を提供している所をピックアップしましょう。
その後、いくつかの事業者に資料請求をして比較検討をし、自分の理想に近い宅配サービスがあれば利用しましょう。
本当に食事介助の負担を軽くすることができるのか、自分で作る手間がどの程度省けるのかなど、いきなり申し込むのは不安だという方に用意されているのがお試しセットです。
全ての事業所で用意されているわけではありませんが、あれば利用した方が良いでしょう。
受け取りはスムーズか、好みの味付けか、納得のいく食事量かなどを吟味することができます。
ライフスタイルの一部にできそうか、飽きずに続けられるメニューを取り揃えているかなども合わせて確認しましょう。
宅配サービスは、必ずしも介護を必要とする高齢の方に絞ったサービスではなく、自立していても食事の用意が大変だという方にも良いサービスです。
しかし、やはり要介護の方の食事介助を目的に利用されることが多い傾向にあります。
これからは介護者が一人で何もかもこなさず、宅配サービスを利用した負担の軽い介護が時代の流れとなりつつあります。
食事作りを誰かに手伝ってもらっているということで介護者は楽になりますし、実際に口にする高齢の方も食べやすいという、非常に有意義なサービスです。
介護食の宅配サービスは充実しているので、食事介助の役に立つことは間違いないでしょう。
高齢の方の食事は食べやすさや栄養バランスに気を使う必要があり、毎日の食事を用意するのは容易なことではありません。
何を作れば良いのかを考え、食料品を買いに行き、調理して後片付けまでするのは一苦労です。
介護は食事介助の他にもすることがたくさんありますので、その労力は計り知れません。
また、高齢の方が自分で用意する場合も労力がかかり、手抜きがちになり栄養がしっかり取れないことがあります。
宅配サービスを利用すると、これらの労力は一切ありませんし栄養もしっかり取れます。
上手に利用することで、毎日の生活が大きく変わるかもしれません。
介護食の宅配サービスには、このサービスだからこそ可能な「見守りサービス」というものがあります。
常温や冷蔵タイプの宅配食弁当を利用すると、毎日決まった時間に届けてもらえます。
配達スタッフが毎日同じ時間に届けるため、一人暮らしの高齢者や一人で介護をしている介護者はとても安心できます。
見守りサービスは安否確認のことであり、玄関先まで行き、お弁当を直接手渡しすることで様子を確認します。
もし異変があれば、事前に登録しておいた身内の方や医療機関に緊急連絡してくれますので、利用する方が安心です。
✔介護を受けている高齢者の方や食事制限のある方が向いている
✔食事を作るのが大変な高齢者にもうれしいサービス
✔多くのニーズを満たすために様々なタイプの料理が用意されている
いかがでしたか?今回は自宅で介護をされている方向けに、食事介助の仕方をまとめました。
食事介助には、ただ食事を食べさせるだけではなく、食事を通して高齢者を笑顔にできたり脳へのいい刺激になったりします。
また、食事介助をする際には適切な姿勢と声掛けが必要になります。
その際に相手の気持ちに立って、適切な介助をすることが必要です。
食事の内容に関しては、流動食やとろみのある食事もおすすめで、最近では宅配サービスもありますので利用してみてはいかがでしょうか?
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