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更新日 2019.5.10

高齢者向け優良賃貸住宅のサービス内容や費用、サ高住との違いについて

今回は高齢者向け優良賃貸住宅についての記事になります。

皆さんは高齢者向け優良賃貸住宅をご存知でしょうか?

介護施設の中ではあまり知られていない高齢者向け優良賃貸住宅ですが、入居条件や費用、メリット、サービス付高齢者向け住宅との違いについてまとめました。

高齢者向け優良賃貸住宅とは

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急激に高齢化が進んだ日本では、若い人と比べて生活にハンディのある高齢者の住まいを確保することが困難となった時代がありました。

そのため、2001年に「高齢者の住まいの安定確保に関する法律」が制定され、賃貸住宅の中で、特に高齢者に住みやすい配慮がなされた住宅の整備に助成を行って、その普及を促進しました

これが「高齢者向け優良賃貸住宅(略称:高優賃)」と呼ばれる施設です。

その後制度の見直しと法改正によって、現在は高齢者専用賃貸住宅などとともに「サービス付き高齢者住宅」に一本化されています。

物件としては今も残っており、空室があれば入居することができます。

POINT

✔高齢者に住みやすい配慮がなされた住宅の整備をしたもの

✔現在は法改正によって、現在は高齢者専用賃貸住宅などとともに「サービス付き高齢者住宅」に一本化

高齢者向け優良賃貸住宅の入居条件は?

高齢者向け優良賃貸住宅は、主に自治体やUR(都市開発機構)によって運営されています。

URの管理物件を例にとりますと、入居に際しては、60歳以上の高齢者の単身もしくは夫婦であることが条件となっています(必要があると認められれば親族の同居が可能な場合もあり)。

その他、所得が一定額以下であることなどの条件があります。

希望者が多い場合には抽選によって入居できるかどうかが決まる場合もあります。

POINT

✔高齢者向け優良賃貸住宅(高優賃)は、自治体やURの運営が多い

✔入居に際しては、高齢者の単身または夫婦の世帯が対象(例外あり)

✔入居希望者が多い場合には抽選となることもある

高齢者向け優良賃貸住宅のサービス内容について

高齢者向け優良賃貸住宅として認められるための要件は、①バリアフリー化がなされていること②緊急時対応サービスが受けられる設備があることの2点です。

そのため、高優賃を名乗っている物件では少なくともこの2点が保証されます。

それ以外のサービスについては施設ごとに異なり、費用についても個別に設定されています。

POINT

✔高齢者向け優良賃貸住宅では、バリアフリーになっているため車いすでも生活できる

✔居室から緊急時の通報ができる設備が備わっている

✔その他のサービスについては施設ごとに異なる。費用負担があるサービスもある

気になる!高齢者向け優良賃貸住宅の費用、相場

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高齢者向け優良賃貸住宅を利用する場合の費用についてです。

一般的な賃貸住宅と同様に、入居に際しては敷金が必要となります。

礼金や保証金などは不要のため、初期費用は抑えられます

また家賃や共益費が必要なほか、緊急時対応などのサービス費が必要です。

高齢者向け優良賃貸住宅の大きな特徴の一つに、家賃の減額制度があります。

これは収入によって家賃が段階的に減額され、負担を軽減してくれるものです。

詳細は個人の収入と施設ごとによって異なるため、問い合わせて確認する必要があります。

入居費用の例①(東京都)

入居時 約140,000円(敷金として家賃二か月分)
月々の費用 賃料 約70,000円
共益費 約6,000円
サービス費 約10,000円

入居費用の例②(東京都)

入居時 約160,000円(敷金として家賃二か月分)
月々の費用 賃料 約80,000円
管理費 約2500円
サービス費 外部事業者と別途契約

高齢者向け優良賃貸住宅とサービス付高齢者向け住宅の違い

高齢者向け優良賃貸住宅とサービス付き高齢者向け住宅を比べると、入居の条件の違いは介護度の重い方の受け入れについてです。

高齢者向け優良賃貸住宅は、サービス付高齢者住宅と比べると、より自立して生活できる方を対象としています

高齢者向け優良賃貸住宅で提供されるサービスは、緊急時対応サービスです。

一方、サービス付き高齢者向け住宅では、安否確認と生活相談のサービスが受けられます。

どちらの施設においても、その他のサービスを提供している場合がありますが、あくまでも施設独自のものとなり、費用も施設ごとに設定されています。

どちらの施設においても、介護保険を利用したサービスは提供されません。

必要な場合は外部のサービスを利用することになります。

高齢者向け優良賃貸住宅では、入居時の費用としては敷金のみとなっているため、サービス付き高齢者向け住宅よりも初期費用が抑えられます

家賃は立地や間取りによっても異なるために一概には言えませんが、月々の費用についても高齢者向け優良賃貸住宅の方がリーズナブルな価格で利用できることが多いようです。

高齢者専用(向け)賃貸住宅とサービス付き高齢者向け住宅の違い

項目 高齢者向け優良賃貸住宅 サービス付高齢者向け住宅
入居の条件 60歳以上の単身者または夫婦で、基本的に自立して生活ができる方 60歳以上の方 (自立から要介護5の方まで基本的に対応可)
提供されるサービス 緊急時の対応 安否確認、生活相談
入居時費用 敷金のみ 敷金・礼金・手数料など
月々の費用 賃料 50,000~80,000円 100,000~200,000円
管理費(共益費) 3,000~5,000円 20,000~30,000円
食費 基本的に提供なし 50,000円~75,000円(30日分)
サービス利用料 5,000~10,000円程度 20,000円~30,000円程度
介護保険の利用料 自己負担分の費用(利用が多いと保険が使えない場合もあり)

知っておきたい!高齢者向け優良賃貸住宅を利用するデメリット・メリット

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高齢者向け優良賃貸住宅のデメリットは、制度としてはサービス付き高齢者向け住宅に一本化されているために施設の数が少ない点です。

残念ながら希望する地域ですぐに入居できる可能性は低いと言わざるを得ません。

また、提供されるサービスは必要最低限と言えるもので、介護度が重くなった場合に一人暮らしや夫婦だけで生活していくことが難しくなる場合があります。

高齢者向け優良賃貸住宅のメリットは、なんといっても費用が安いことです。

自治体やURの運営が多いため、敷金以外の初期費用がかからず、収入によって家賃の軽減も受けられます。

バリアフリーで緊急時には対応できるようになっていますから、自分でなんとか生活ができるという方であれば安心して暮らすことができます。

介護度が変わって暮らしていけなくなったとしても、賃貸住宅であるため次の住まいを探すことも自由にできます。

POINT

✔高齢者向け優良賃貸住宅は、数が少ないことがネック

✔入居のメリットはなんといっても費用が安いこと

✔賃貸住宅なので、状況が変わった時には自由に引っ越し可能

高齢者向け優良賃貸住宅がおすすめな人

高齢者向け優良賃貸住宅がおすすめな人は、日常生活ではあまり不自由がなく、お元気でフットワークが軽い方です。

高優賃は施設自体の数が少ないため、希望する地域で探すことは難しいです。

現在の住まいとは少し離れた場所にあったとしても気にならずに生活ができる方に向いていると思われます。

また、ご夫婦であれば、どちらかが介護が必要であってもバリアフリーで生活しやすい住まいなのでおすすめできます。

まとめ

高齢者向け優良賃貸住宅は、国の政策から生まれた高齢者のための住まいです。

費用が安いことが大きな特徴で、収入によって負担の軽減がなされる点も有料老人ホームなどにはないメリットの一つです。

入居については狭き門である場合もあります。

URやお住まいの地域の自治体のホームページから施設の情報や申し込み方法を確認できます

空室をすぐに把握できるようにしておくことが大切です。